文教常任委員会 管内調査 ~阪神神戸エリア~ 2日目
■一般社団法人 TOB塾(西宮市)
・不登校や高校中退などを支援する支援塾。
所感
代表の山口氏の熱意と活動に心から敬服。
「こうあるべき」「こうすべき」と唯一無二の価値観を押し付けると、それに当てはまらない子はしんどくなる。
そんな子たちの救いの場。
県でも、フリースクールなど、シンドイ想いや状況を抱える子をサポートする取り組みを支援したい。
県内で20か所ほど、補助金を出してサポートする構想あり。進めていきます。
■芦屋市立宮川小学校
・ICT活用と、プログラミング教育のスタートパック作成事業
・H27年度よりタブレット導入
支援員(芦屋市の委託事業)がサポート
・ICT活用の流れからプログラミング教育スタートパック作成校に。
2019~20年度の2年で、スタートパックを作成中
所感
芦屋市教育センターが痛く契約している「ICT支援員」が興味深い。
伊丹市も検討する価値あり。
プログラミング教育については、過日に豊岡市立八条小学校で授業を見学して感心させてもらったところ。
芦屋市立宮川小学校では、なんと校長先生が私たちに模擬事業をしてくださった。
面白いけど難しい。これは教え方に工夫が必要と痛感。
現場の先生方も戸惑っておられるのではと懸念。作成中のスタートパックに、大いに期待。
■専門学校 トヨタ神戸自動車大学校(神戸市北区)
・トヨタ自動車が創設した、自動車整備などの専門学校。
・東京・名古屋・神戸の3校
・「カーテクノロジーのエキスパートになる」が目標
・自動車整備課(2年)401人
・高度自動車整備課(4年)318人
・車体整備専攻科(1年)6人
・ショールームスタッフ科(2年)4人
・留学生が激増中
所感
トヨタ自動車大学校は、トヨタが創った自動車整備の専門学校。
整備士に必要な資格が取得できて、トヨタ系列に就職できる。
なるほどよく考えられたシステムだと感心。
個人的に、よく考えてみれば専門学校に入ったのは始めて。
学校によって違うのだろうが、なるほど専門的に学べるようになっているのだと感心しきり。
■県立神戸甲北高校(神戸市北区)
外国人受け入れ
・県内の県立高校5校で、外国人生徒枠あり。
(甲北・芦屋・香寺・伊丹北・加古川南)
・各校定員3名。対象は来日3年以内。
・定員に対して希望者数は少ない。希望すれば入学できる状況。
・具体的には、日本語指導。日本語検定の指導も。
所感
学校全体が明るい雰囲気(挨拶がさかん)。
紹介してもらった外国人生徒もノビノビしている感じ。
外国人児童生徒の受け入れや支援は懸念している課題です。
希望すれば入学できる状況ではありますが、
来日3年以内でよいのか、的確な支援内容になっているのか、ニーズを掘り起こせているのか・・・
今後も状況を十分に把握し、支援体制を検討していきます。
文教常任委員会 管内調査 ~阪神神戸エリア~ 1日目
文教常任委員会 管内調査(県内視察) ~阪神神戸エリア~ 1日目
■甲南高等学校・甲南中学校(芦屋市)
・中高一貫の男子校。創立100周年。
・フロントランナーコース。アドバンスコースを設定。
所感
多彩な教育カリキュラムを展開中。
OB(委員会の副委員長!)いわく「自分たちのころより進化している」とのこと。
老舗の私立でも最近はこうなのだと改めて実感。
個人的には、母校が神戸の私立女子校であり、甲南とも交流があったので少々懐かしい気分。
震災で校舎は新しくなっていましたが、甲南男子の雰囲気は昔と同じだなあと感じました。
■専修学校 西宮甲英高等学校(西宮市)
・高等専修学校で、全日コースと通信コースあり。
・中学卒業者が進学する学校。
発達障がいや不登校等、課題を抱える生徒も少なくないとのこと。
・私立幼稚園と同様、特別支援教育事業補助金を、との要望あり
所感
「再チャレンジできる学校」との想いが素晴らしい。
■県立こやの里特別支援学校
・地元伊丹市にある知的障がい児大賞の特別支援学校。
・毎年全校生徒が約10名増加中。
・家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクト実施中。
児童生徒が放課後等デイサービスを利用する際の手続きや連絡を充実させる取り組み。
保護者がデイサービス事業所と学校の間に入っている現状→保護者と事業所と学校のトライアングルへ。
具体的には、アンケートを実施するなどして、事例集(連携マニュアル)を作成中。
所感
驚愕の光景を見せてもらった。
放課後に、デイサービスの車がお迎えに来る後継。
こやの里では、86%の児童生徒がデイを活用しているそう。
約50台のデイ送迎車がズラリ。「す、すごい」と声が出ました。
放課後等デイサービスが浸透していることを実感。
デイの質について、チェックや向上策も課題です。
トライアングル事業はよいと思います。
デイ事業者からも、学校との連携の充実を望む声を聴いていたから。
大いに期待します。
知的の特別支援学校が増加の一途です。
「障がいを前向きに捉える保護者が増加し、特支のプロに手厚い支援を望む傾向にあるのでは」とのこと。
通常校の特別支援学級も増加しています。
いずれにせよ、その児童生徒に適した支援を。
児童生徒増加の対応策として、こやの里から分かれて川西市の丸山台に新しい特別支援学校を創ることに。
こちらも大いに期待しています。
■阪神教育事務所(西宮市)
・管轄は尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・伊丹市・川西市・三田市・猪名川町。
所感
肌感覚ですが、阪神間は各市町が独自で教育に取り組んでおり、教育事務所は他地域に比べて見守る体制になっているのかも。
阪神間には阪神間の教育課題があります。
イニシアティブを取って課題解決に当たることを望みます。
二十歳を祝うつどいなど
■二十歳を祝うつどい
「伊丹心身障害対策市民懇談会」主催の「二十歳を祝うつどい」。
障がいのある方々の成人を祝う集いです。
聞くところによると、伊丹心障懇が「障がいのある方々の成人をお祝いする会をしよう」とはじまった会だとか。
なんとも胸がいっぱいになる会です。
成人さんが嬉しそうにしているのもステキな光景ですが、つきそっている保護者さんを拝見すると(存じている方が何人かおられました)。
子どもさんが成人を迎えるまで様々なことがおありだっただろう、そして今後について様々に懸念されている事だろうと思うと。
全力でサポートしていきたいとの想いを改めて強くしました。
県立伊丹高校の吹奏楽部が、お祝いの演奏を披露。
成人の皆さんはノリノリ。ステキな光景でした。
■北上あきひと新春の集い
北上あきひと県議(隣の川西市川辺群選出)の新春のつどいへ。
連携してともに頑張っている県議です。
大規模な集いに感服。北上県議の人柄と活動の賜物でしょう。素晴らしい!
余談
この土日、母方の祖母の白寿(99歳)のお祝い会。
親戚20名が集まって有馬温泉にて。
若くして夫(私の祖父)を亡くして苦労の連続だったおばあちゃん。
ゆっくり長生きしてね!
文教常任委員会 管内調査~但馬丹波エリア~ 3日目
■丹波篠山市立 篠山東中学校
・「主体的・対話的で深い学び」授業改善促進事業 新学習指導要領推進員配置校
・授業を視察。中3ではグループで新聞の株式欄を見ながら「どの株を購入するのが良いか」を議論。
中2では道徳の授業で1人1人意見をタブレットに音声登録してシェア。
所感
「主体的・対話的」な授業に取り組んでいるとのこと。
見せていただいた授業は、まさに主体的・対話的。
グループで話し合いながら、主体的に学んでいました。
ここまでできるのかと唸りました。一朝一夕にはいかないので、おそらく積み重ねてこられたのでしょう。
見習いたい授業でした。
■県立三田祥雲館高校
・SSH(スーパー サイエンス ハイスクール)指定校
先進的な理数教育を推進する高校として指定
・1年生で研究の仕方を学び、2年生で調査研究し、3年生で研究発表
・「探求」という学校独自の科目があり、それをやりたくで入学する生徒も多いとのこと。
所感
好きな理数系をノビノビと探求している姿が何とも頼もしかった。
隣にある関西学院大学三田キャンパスと足並みを揃えたような校舎、自ら学ぶ授業スタイル・・・県立高校でありながら大学のような雰囲気。
生徒が興味あることをしっかり探求できる様子に力強さを感じた。
個人的な話ですが、伊丹市議会時代に市教委におられた指導主事の先生が、祥雲館の校長先生になっておられました。
「あれ?校長先生って、市教委にいらしたK先生では・・・?」と思っていたら、校長先生から声をかけてくださいました。
懐かしくて嬉しかったです。ご活躍ぶりに感動!ぜひ祥雲館をよろしくお願いします!
■丹波教育事務所
文教常任委員会 管内調査 ~但馬丹波エリア~ 2日目
■豊岡市立八条小学校
・兵庫県伴プログラミング教育スタートパック構築事業
・R1~3年度、県内6地域各1小画工が指定校
・2年間で、カリキュラム作成などスタートパックを提示する
・課題
①予算がかかる
②担当教師のみ詳しくなる。いかに裾野を広げるか
③実際の授業を見学する機会が乏しい
所感
小学校で導入予定のプログラミング教育。
ソフト・ハードともに大変だろうと想像するところ。
実際の授業を見せていただいた。
よく練られており興味深い授業内容だったこと、児童が積極的に学んでいることが、大変印象深かった。
やりようだなと思った次第。
現場では「どんな授業をすればよいのか」と戸惑いも大きいと想像する。
よりよいスタートパックを作成していただきたい。大いに期待したい。
■県立但馬農業高校
・S51年開校。通称“たんのう”。
・H30年 農業科・畜産科・生活科→みのりと食料/総合畜産科
・卒業後の就農率(農業関係に進む率)10%
※他の農業高校は約5%)
所感
就職率は100%とのこと。
理由を伺うと、地元に残る子が多いこと、作業所等に進む子もいるとのことでした。
地元の底支えになっているのかもしれません。
但馬牛の飼育現場も視察。
今後の但馬の畜産を支えていただきたい。
■香美町立 香住幼稚園(香住小学校)
・香美町の就学前施設の現状
・幼稚園:公立幼9園(1年保育5園、2年保育4園)
・保育所・こども園:公立保1園、公立こども1園、私立保3園
・公立幼稚園において、香住幼稚園は58名、その他は全部10名以下
・H27年度~、全幼稚園で完全給食と預かり保育(~18時)実施
・方針として、各幼稚園を残して小学校と迎接さえる。
幼稚園の預かり保育と小学校の学童保育は合同。
所感
幼小中高の連携が、こども数減少地域の今後のあり方の1つだと確信。
過疎地域だからこそ可能ともいえる。
伊丹では、就学前施設の再整備について大いに議論したので、香美町のあり方に大変興味を覚えた。
香美町は、10人以下の小規模幼稚園も全て残して、小学校と併設する方向性。
就学前施設のあり方は様々であるが、地域事情に応じるこが肝要と再認識した。
それにしても香美町のこどもたち、素直で可愛かったなあ。
文教常任委員会 管内調査 ~但馬丹波エリア~ 1日目
22日(水)~24日(金)
文教常任委員会 管内視察(県内視察) ~但馬丹波エリア~
■県立和田山高校 ~県立高校同士の遠隔授業~
・和田山高校と千種高校(宍粟市)で、テレビ会議システムを利用した遠隔合同授業
・兵庫県から遠隔授業の調査研究校の指定
・小規模校同士で、教員の充実や科目の拡大を図ることが目的
・お互いの教室にカメラやスクリーンを設置して、リアルタイム中継し、1人1台のタブレット端末を使用して同じ授業を行ける
・「わだやマーケット」2017年度~ 和田山高校の授業発表と販売実習の場
・県内高校の総合学科
・1学年120人だが定員割れ
所感
小規模高校同士、中継して合同で授業をやろうという取り組み。
なるほど発想として面白い。
今回は授業をしている側を見学したが、映し出された映像と音声で授業を受ける側は、主体的に学ぶ雰囲気になっているのだろうか。
また、その場にいない生徒も含めての授業は、進め方に工夫が必要だろう。
調査研究校指定の2年目ということ。期待しているの成果をぜひ出してほしい。
■県立村岡高校 ~地域アウトドアスポーツ類型~
・アウトドアスポーツ系+地域創造系=地域アウトドアスポーツ類型
※通学区域の指定なし
・生徒さんと意見交換(以下、印象深かった意見)
・「なぜこの類型を選択したか?」
→「地域を知り、地域を創ることに興味を覚えた」(地域創造系)
「有名なスキー部に入りたかった」(アウトドアスポーツ系)
「実家が豊岡で民宿。村高スキー部が合宿に来ており憧れていた(アウトドアスポーツ系)
・「望むことは何か?」
→「トイレが和式なので改修してほしい」
「きれいな寮を作ってほしい」
所感
村岡高校は、美方郡の多自然地域に所在する高校。
生徒の募集に苦慮する中、「全国募集」「地域と共に」「特色スポーツ」の方向性で、統廃合の危機を乗り越えたとのこと。
高校の特色づくりは難しいが、成功例として参考にできるであろう。
生徒さんと意見交換したが、みなシッカリしていて感心。
■但馬教育事務所
・児童生徒が激減中
・教師は50台が30%以上
・ローカル&グルーバル教育を目指す
・R3年度~、小中一貫の関宮学園が開校予定
・通学時間が長い子は、学校まで17キロ。
所感
但馬地域は児童生徒数の減少が大きな課題。
今後も但馬全域で年間400人ずつ減少見込み。
当該号はやむをえない状況ではあるが、少人数ならではのメリットを活かして、きめ細かい教育を進めていく必要性を改めて強く実感した。