相崎佐和子の議員日記

兵庫県議会議員の相崎佐和子が、議員活動の様子などを綴ります

私は憤っています(森喜朗氏の発言)

東京五輪パラリンピック大会組織委員会森喜朗会長が、JOC理事会で「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」などの発言をした件について。
森会長は謝罪して発言を撤回したい旨を表明したとのことですが(2月5日現在)、それでは済まないレベルの問題ではないでしょうか。

 

●問題1:属性の一括化
私は「多様性を認め合える社会」を目指しています。政治家として真ん中に通っている基本軸です。
その観点において、属性の一括化は変えていきたいと強く思っています。
属性の一括化とは、今回の「女性は話が長い」のように「○○(性別・出身地・年齢などの属性)は○○だ」と決めつけること。
皆さんもご経験がありませんか?「○○世代だから△△だね」「血液型が△型だから性格は○○だね」「○○地方出身だから△△だね」・・・何を根拠に?皆がそうとは限らないよ!、と思いませんか。
属性の一括化は根拠(エビデンス)がなく、かつ多様性を阻害することに繋がります。

 

●問題2:性別の特色づけ
女性は話が長いですか?
話が長い男性もいるし、話が短い女性もいると思うのですが。人によりませんか?
女性だけが話が長いという、根拠も事実も思い至りません。
であるのに今回、女性で一括化し、話が長いという、この場合マイナスのイメージで特色づけした。
女性はダメだと言われたようで、私は不愉快でした。
特定の性別に対してマイナスの特色づけをすることは看過できません。

 

●問題3:オリパラの方向性との相違
オリンピック憲章は性差別を容認していません。
さらにIOCもオリパラにおける男女平等を掲げています。
JOCにおいてはこれらの方向性を受け、理事の女性割合を高めよう(現在20%→40%)としています。
森会長の発言はこれらに逆行します。大会組織委員長の発言がオリンピック憲章に逆行していいのでしょうか。

 

●問題4:公式の場での発言の是非
公式の場で会長がこのような発言をしたことも驚きでした。
自身の立場を鑑みての発言の是非の理解力に疑問を感じざるを得ません。
今後も困った発言をされるのではないかと不安になるのは私だけでしょうか。

 

●問題5:国際評価の低下
この発言は海外メディアでも取り上げられています。
ジェンダーギャップ指数が122位と驚くほど低い日本。
日本は女性蔑視を容認する国として、国際評価のさらなる低下に繋がります。
日本社会全体として、森会長の考えとは異なることを内外に示す必要が早急に求められていると思います。
このまま有耶無耶にしてしまったら、私もまた傍観者としての共犯になってしまいます。

 

謝罪するだけで済むのでしょうか。
発言の撤回を求められているようですが、撤回すれば済むのでしょうか。
このような考えを持ち発言される方が、大会組織委員長でいいのでしょうか。

私は憤っています。